ラブソング・シルエット

「美人」よりも「いい女」の方がいい。そして、「いい女」の数倍、「可愛い人」の方がいい。

可愛い「娘」や可愛い「女」では全然駄目で、可愛い「人」―これこそが女として最強である。

トータス松本の歌に出てくる女は皆、「可愛い人」である。中でも、彼が書いた『バンザイ』という曲は、恋愛歌としてエバーグリーンであり、非常に魅力的である。何故か―『バンザイ』に登場する「君」が、めちゃくちゃに「可愛い人」で、そのめちゃくちゃに可愛い人に恋をしている主人公もまた、男として、非常に「可愛い人」だからである。

10人の男性アーティストが、各々一曲ずつラブソングを作ったら、そこに、それぞれ異なる魅力を持った10人の女性がいることになる。そして、一人の男性アーティストが、10人の女性に対して10曲のラブソングを作ったとしても、10曲の向こう側にいる女性は常に一人―同一人物である。


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