爆音スランプ

ロックバンドというものをこよなく愛しておきながらこんなことを言うのも何だが、最近、ロックバンドってうるせえな…と思う。

「爆音」を売りにしているバンドが多い。本当に多い。多過ぎる。ま、音がデカいのはいい。ロックなんだから別にいいんだけど、ヴォーカルの声が聞こえなくて、何言ってるんだかさっぱりわからない…というケースが多々。爆音に勝てる声を持ってないんだったら、もっと他にやり方を考えるべきではないのか?という素朴な疑問が私の中でわだかまる。

ライヴが終わって、ヴォーカリストがやりきった!出し切った!という誇らしげな表情を浮かべてステージから降りてきて、肩で風を切るように私の側を通り過ぎていく。私としては、拍手をしようにも何に対して拍手すればいいのかわからなくてモヤモヤする。

一体、何のための爆音なんだろう。

下手な料理人ほど無駄に砂糖を使うという話を聞いたことがあるが、やっぱり、何かをうやむやにしたいのだろうか。

世の中のうやむややモヤモヤを吹き飛ばそうとした時に本領を発揮するロックがうやむやでモヤモヤじゃ話にならないよ。


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