結婚願望の人へ

私の散歩コースに、小さな畑があります。 通りがかるたびに、老夫婦がニコニコ笑って、色々と話をしながら、ネギなどを収穫したりなんかして、農作業にいそしんでおります。いつお見かけしても、とても楽しそうです。 老夫婦の働く畑の...

蟻ではない

労働者というのは、最強である。 好きなことをする時間の何倍もの時間を割いて働いて、稼いで、何かに食らい付くようにして必死に生きている。本当に偉いと思う。 職種なんて関係ない。 以前にも述べたが、職種によって、劣等感を抱い...

昨夜見た夢〜二夜連続の悪夢

私は、大阪の祖母の家から伊丹の中心部まで、電車に揺られて帰ってきたところらしく、街の片隅の小ぢんまりとした公園のベンチに腰掛けて一息ついていた(夢の中の伊丹は、建築物が全てレンガ造りだった)。 視線の先には長い手すりがあ...

歌詞『孤高』

失うことを無闇に恐れて 何を得ようと言うの? 終わることを無闇に恐れて 何が始まるの? 君は選ばない 全て欲しがる 君は選べない 全て失う 孤独の前に醜態をさらしても 君には居場所がある 質より量の友情論が飛び交い 僕は...

昨夜見た夢

大きな高架下を這うように造られた、大きな鉄橋の下を歩いていた。 固まる前のセメントみたいなものが、右手の甲にぬめり落ちてきた。 ハッとして前を見ると、そこら中に、私の手の甲に落ちてきたものと同じものが垂れ落ちてきていた。...

詩『蝋燭』

微動だにしない蝋燭の火を挟んで 「たまにはシラフで喋ったら?」と君 「たまには素顔で笑ったら?」と僕 翌日 僕は酒を飲まずに待ち合わせ場所へ 翌日 君は化粧をせずに待ち合わせ場所へ 「誰が酒をやめろと言いました?」って君...

詩『才能の葬儀』

口に手を突っ込んで 喉に指を捩じ込んで 酒に爛れた赤黒い言葉が 朽ちた床の上に音もなく落ちる 気焔を吐こうとして 血を吐き続けた 老いた詩人の魂が見放したもの 見放したのではなく 見放されたことに気付いた時 秩序をくれ!...

詩『人魚』

凍りついて見上げていた そこに君の肉体はなく 見覚えのある真っ赤なドレスが立っていた 胸元には猫の目に似たガラスの玉が輝いていたが 突然弾け飛んで螺旋階段を駆け降りると 僕の足元で音を立てて割れてしまった 割れてしまった...

詩『素敵な悪夢』

誰もが快晴だと信じて疑わない空を 君は少し疑っている 僕はあの空に 一筋の雲が浮かんでいるのを見つけて ただそれだけのことで 君を汚染する 雨 風 雷 君の理性の残骸が 五線譜の上に流れ込む 素敵な悪夢はいかが? 素敵な...

詩『祈りのかたち』

眼を閉じて食卓に着け 叶う祈りは嚥下の形 飲み込んで下へ 飲み込んで奥へ 飲み込んで底へ 飲み込んだら 飲み込むことを飲み込め 下へ下へ 奥へ奥へ 底へ底へ 底の底を突き破れば 頭は遥か雲の上 誰もいないが誰かいる 気配...