早く誰かに聴かせたい…のか?

どういうわけだか突然制作意欲が湧いて、久々にギターを持ち出してきた。

ロックンロールが書きたいのに全く何も浮かばない。参ったな…と思ってポロンポロン撫でるようにギターを弾いてたらめちゃくちゃ綺麗なメロディーが浮かんだ。読んで字の如く「ポロンポロン」涙がこぼれ落ちているかのようなメロディー。

なんだ、バラードかよ…とは思ったが、歌っているうちに展開染みたものが出てきて、中盤以降、いつものように叩き付けるようにギターを弾いて歌っている自分がいた。

それにしても妙だ。最近ずっとイライライライラしてるのに、何故こんなメロディーが出てくるんだろう。そういえば太宰治が「苦しい時、悲しい時に限って明るく軽い文章が書ける。楽しい時、嬉しい時に限って暗く重い文章が書ける」みたいな事を言ってたな。

何はともあれ仕上げよう。メロディーが綺麗なのは紛れもない事実なんだから。


一人酒という現実

たまに自画自賛したってバチは当たらんだろう。

the answer song

我ながら、本当に良い曲だと思う。日本語で歌ってこそいるが、メロディーは完全にUK。ゆえに「わからん」などと言われるんだろうけど、これをわからん奴はどうせビートルズもわからんのだろうから知らん。

この曲、映像に関しては俺自身、ギター一本で演ってるようには聴こえない。ベースやドラムの音が鳴っているものとして聴いている自分がいる。だから、実際にこれをバンドで演ったらどうなるんだろうと思う。

しかしまあアレだね。どう考えても俺は日本に生まれるべきじゃなかった。イギリスに生まれてたら今頃リアムと酒飲んでお互いを褒めちぎり合ってるよ。

「リアム。あなたは世界最強のロックンロール・シンガーです!」

「ありがとう、レイシ。お前だって凄いぜ。世界で二番目に凄いソングライターだ」

「一番は?」

「兄貴」

「ですよね!(笑)」


深い溜め息

自分自身を中心に物事を考える事を「自転」と呼び、音楽を中心に物事を考える事を「公転」と呼ぶとするなら、どうやら俺は、いずれも、「一周回った」ようだ。

紆余曲折を経て元居た場所に戻った。が、元の自分ではない。ああでもないこうでもないと言って、あちらでもないこちらでもないと言って彷徨って…疲れた。

ハァ…。

バンドやりたい…。


浮上する黒幕

ギターを弾く気にも、曲を書く気にも、歌う気にもなれない日々が続いている。あまりに長い。さすがに不安になってきた。

音楽をやる時の原動力。それはいつも「驚かせてやる!」という気持ちなのだが、それがない。それなりに色々と工夫して、自分を奮い立たせようとはしてきたし、しているつもりなのだが上手くいかない。「どうせ誰も驚きゃしないだろう」という諦めが深く根を張っている。バンドであれソロであれ、ほとんど何も成果を得られなかったから仕方ないと言えば仕方ないが、痛い。

となると、「誰の為でもなく自分の為にやる」という選択肢が残るが、これ、言うのは簡単だが実際にやるとなると難しい。何故か。音楽だから。言葉に例えると分かりやすい。他者との接点を断って喋ってたらそれはただの独り言。虚しさしか残らない。

動機がない。でも、動機って探したり作ったりするものではないだろう。じゃ、待つか?果報は寝て待て、か?自分の力ではどうにもならん事。焦らず寝て待つしかない事の中に動機が隠されているとすればそれは…。

コロナの終わりか。


45

昨日、45歳になった。実感できた事があるとすればただ一つ…何だよ!相変わらずただの子供じゃねえか!!という事。だから、ケーキに刺したローソク。「4」と「5」の後に「?」を入れた。

というわけで「こんな45歳はイヤだ!」をお送りします。

・マヨラーだ。

車の運転ができない。

・ナイフとフォークで飯が食えない。

酒呑みのくせにお猪口一杯の日本酒で出来上がってしまう。

・占い師に言われた「前世は筆箱」をどこかで信じている。

百貨店で緊張する。

時折、コミックボンボンを買いたい衝動に駆られる。

雷が怖い。

景色が変わってしまう為、来た道を戻る事ができない。

お年玉をやった事がない。

高級車=クラウンだと思っている。

・どこに何県があるのかわからない。

飛行機に乗った事がなく、乗れば確実に落ちると思っている。

プロ野球チップスを買いだめする。

すぐ腹をこわす。

・メタリカが好きだ。

これら全ての当てはまる45歳になった。


裏三種の神器〜こんなもの要らない〜

思えば、女の人と喋れない病を克服できたのも、親父の最期、色々と介助してあげられたのも、今の奥さんと知り合えたのも皆、周りの反対を押し切って介護職に進んだからである。「あの仕事だけはやめとけ」みんなに言われたが耳を貸さなくて本当に良かった。求めもしない助言というのはそういうものである。要らない。

「要らない」で思い出したが、世の中には要らないものが沢山ある。例えばコレ。

もちろん、トイレットペーパーが要らないと言いたいわけではない。要らないのはミシン目である。綺麗に切れたためしがない。綺麗に切れたためしがないのに意識させられる。意識して綺麗に切れればまだ良いが意識したとて綺麗に切れないという言語道断の役立たず。要らない。それから、コレも要らない。

ジェットタオル。ハンドドライヤーとも言うが要するにポンコツ。呼び名などどうでも良い。これを使ってちゃんと乾いたためしがない。アライグマのように必死こいて手を擦り合わせても乾きゃしないし、中途半端なタイミングで勝手に止まってけつかる。コロナが出てきてめっきり見なくなった。せいせいしている。それから、コレも要らない。

これの極細い方が要らない。使用頻度が低過ぎて一度も使わないうちにインクが涸れる。一年に一度あるかないかで回ってきた出番に一年に一度であるにも関わらず能力を発揮しない。イラッ!ときてゴミ箱に叩き付けたいところだが、細い方がまだ書けて人質に取られているのでほかすにほかせない。終わっている。マッキー。名前の由来は「末期」なんじゃないか?とすら思う劣悪品。

求めていない助言。トイレットペーパーのミシン目。ジェットタオル。マッキーの極細い方。最近、断捨離に励んでいても思う事なのだが、要らないものというのは総じてドヤ顔をしている。したがって、昔からよく話題に上る「キャラメルコーンに入っているピーナッツは要るのか」という問題についておのずと答えが出る。

要る。

彼女は主役を立てるべく常に袋の底に沈んでおり、ドヤ顔の「ド」の字もなく、可憐とも言えるほどに謙虚だからである。


ぐるっと真っ直ぐ

仕事でヘアキャッチャーという物を扱っている。お風呂の排水口に設置して、髪の毛等のゴミが配管に流れていかないようにする為の金属製の網。家庭でもよく見かけるあれのデカいやつを扱っているのだが、長年扱っている内に気付いたのは、ゴミは突然大量に溜まるものではないという事。ではどうやって溜まるのか。最初はごくごく小さなゴミ。それこそ一本の髪の毛から始まって、そこに後から来たゴミが絡みついていく形で増えていくのである。そうやって、ゴミが増えたらどうなるか。当然、水の流れが悪くなって排水が利かなくなってくる。

人生にも流れがある。この流れも急転直下、ある日突然悪くなるというものではないような気がする。おそらく、最初は実に些細な事。「これくらい良いだろう」と考えてしまうようなちょっとした悪事。ずるい事をしたり嘘をついたりする事から始まって、そこから加速度的に悪くなってしまうんだろうと思う。つまりは自業自得。

そんなわけで、最近、愚直な人間でいたいと思うようになった。ズル賢さを放棄して回り道を厭わない、側から見れば救い難く不器用な人間。ただ、ブレる事のない信念がドーンとあって、真っ直ぐで清々しい。そんな人間でいたいと強く思うようになった。

ズル賢さは近道をする為にある。でも、ズル賢い人間の思考回路は複雑に入り組んでいて、迷路のようになっている。ズル賢い人間はこの迷路を生きる。一方、愚直な人間はいちいち回り道をしているように見えるが、彼の中にあるのは信念に沿って伸びる真っ直ぐな道。彼はこの道を往く。だから、昔から「急がば回れ」と言う。

ぐるっと真っ直ぐ我が道を往こう。


偶然と心と石

人生を面白くする方法。本当は無数にあるんだろうけど、俺は少ししか知らない。その「少し」の中の一つに「偶然をただの偶然だと捉えない」というのがある。人生は無数の偶然が折り重なって成り立っているが、全ての偶然には理由と意味がある…と考えて想像を膨らませると人生に滋味が出てきて、ほのかに面白さを感じられるようになる。

偶然にただの偶然はない。と言うと、「何の根拠があってそないな馬鹿げた事を。お前は夢遊病者か。偶然は偶然やアホンダラ」と鼻で笑う奴が現れる。で、そいつが会話の中で「心から」とか「心の中で」とか言うたびに俺は思う。「『心』の根拠は?お前は人間は身体と脳みそと心臓さえあれば動くと思っとるんやないのか?」と。

ところで石。俗に言うパワーストーン。あなたは嫌い?俺は好き。単純に綺麗だし、想像が掻き立てられる。それから、それより何より、偶然がただの偶然でしかなくて、人間は身体と脳みそと心臓があれば動くと思っている人たちに言わせればどんな石もただの石で胡散臭いったらないんだろうから好き。嬉々として身に付ける事で、あいつらに「寄るな」と言える魔除け。

偶然と心と石。他にも題材は色々とあるけど、とりあえずここではこの3つに絞るとして、想像力というのは、この何の関連性もない様に見える幾つかのものを一つの見方、感じ方で貫いて繋ぐ串の様なものだと思う。で、それに手を加えて人が魅力的だと感じる形。例えばこんな感じに仕上げることが出来たら…

アーティストだと思う。