―かくして、写真、撮り忘れたのである。
久々に爆音でギターを掻き鳴らしたら、アドレナリンがドーン!ってなって、楽しくて嬉しくて気持ち良くて、写真どころではなかったのである。したがって、グレッチ嬢と私がお似合いなのかどうか、自分でもわからないのであるが、弾いている時の、あの、腰にボディがなまめかしくフィットする感じや、ネックが手にしっとりと馴染む感じから察して、きっとお似合いなんだろうと思う。
そういえば、いつまでも「グレッチ嬢」ではいけない。私は今まで、自分のギターには必ず名前を付けてきた。リッケンバッカーには「りっちゃん」、黒いレスポールには「ドロンジョ」という名前を付けて、愛でてきた。だから、いつまでも「グレッチ嬢」ではいけない。
というわけで、私は私のグレッチ嬢に「TOMMY」と命名した。由来は、皆さんのご想像にお任せするが、ひとつヒントを言うと、TOMMYの下の名前は「HEAVENLY」である。
おつかれっす。僕のギターにも名前付けてよ。
昔から、エレクトリックギターは、その種類ごとに、様々なタイプの女性に例えられてきた。で、あんたの使ってるストラトがどんなタイプの女性に例えられてきたかと言うと、以前に何かの本で読んだんやけど、確か「優等生」やったと思う。なるほど、俺のトミヘブと比べると断然優等生な感じがする。しかしながら、あろうことか、あんたのストラトは赤。ということはつまり、「派手な優等生」ということになる。
「美香」でよろしく。上の名前は「叶」。
叶はいらんけど、 ミカ は気に入った! かおりちゃん にする事にした。