I❤️BUTTERFLY

先日の記事の「職場の自動ドアと自動ドアの間の風除室に迷い込んでいた黒い大きな蝶」というのはこいつ、クロアゲハのことである。英語圏では「spangle」と呼ばれていて、spangleというのはスパンコールのことである。

ゴージャス且つ優雅。滅多にお目にかかれないので、こいつを見掛けると何か良いことが起こりそうな気がするが、自分の美しさを良く分かっているようで、プライドが高く、あまり近寄ってきてくれない。風除室から逃してやる時も、逃してやるというのに「余計なお世話よ!」とでも言いたげにやたらと抵抗した。で、これは偶然知ったんだけど、黒い蝶というのは世界各国で「神の使い」とされているらしい。あの時、俺が逃してやったのは神の使いだった…何かものすごく良いことが起こるんじゃないか?期待している。

クロアゲハと違って、非常に人懐っこい…って言うか俺懐っこいのがこいつ、アオスジアゲハ。

英語圏では「common bluebottle」と呼ばれていて、意味的には、あくまで直訳だけど、「一般的な青い瓶」みたいなことだと思う。こいつは本当に俺懐っこい。だから、俺もこいつの事が大好きになった。一瞬ではあるけど、俺の肩にとまったことがあるし、俺の体の周りを足元から頭にかけてグルグル回転しながら飛んでくれたこともある。すごく身近な蝶なので、クロアゲハを見掛けた時みたいに「おおっ!」なんて驚きはないけど、「今日も元気か?」と声をかけたら「お陰様で!」とかなんとか元気良く返事してくれそうな何とも言えない愛嬌があって好き。

蝶が大好きだ!


あかんたれの美学

「何のために音楽やってんの?」誰かに訊かれたら迷いなくこう答える。

「音楽のために音楽やってる」

これは結論だ。嘘偽りない結論だ。カッコつけたいなんて気持ちは微塵もないし、大袈裟なことを言ってるつもりもない。普通にそう思っている。「妄想狂冥利」も「モナリザ」も「WHY?」も「the answer song」も、みんな音楽のために書いた曲。音楽が主人公であって俺が主人公ではない。

でも、俺が音楽のために出来ることというのは、良い曲を書くことと、感情を込めて歌うことと、パワフルなギターを弾くことだけ。音については好き嫌いがあるだけだし、理論的なことを一切知らないし、機材についての知識も皆無。

「音楽のため」となると音楽的なこと以外にも必要な要素が多々あるが、俺、パソコン苦手だし、写真を撮ってもセンスがなくて記録の域を出ないし、イラストを描いても素人に毛が生えた程度のものしか描けない。人付き合いについても、社交辞令的な文言を知らないから言えなくて、人当たりが悪いから営業的なことができず、ライブハウスやライブバーと良好な関係を築けず、奇跡的に築けたところで維持できない。

俺が音楽のために出来ることは僅かに3つだけ。だから、海賊ライチを立ち上げた。本気で音楽のために音楽やろうと思えば、俺に無いものを持っている人たちに色んな角度から力を貸して貰わねばどうにもならないと考えた。

俺と同じようにソロで音楽やってる人たちの多くが、自分は一匹狼だと言う。それはそれで良いと思う。でもそれは、音楽やることの目的が「自分のため」止まりの人たちだと思う。自分のためにやる分には自分一人で十分やっていける。その点、俺は自分一人では自分の目的について何一つ成し遂げられる自信がない。「孤高」という曲こそ歌ってはいるが、俺は自分のことを一匹狼だなんて思ったことはない。

才能ある人がいて、力を貸して欲しいと思ったら、深々と頭を下げる。社交辞令を言えと言うのなら知っている限りの社交辞令を並べるだろうし土下座だって平気でする。それも心を込めて。誇り高きロックスタアになぜそんな真似ができるのかというと音楽のためだから。自分のためだったらできないと思う。プライドが許さない。それに、自分のために頭を下げて得たものなんてたかが知れてる…ということぐらい、伊達に43年生きてきたわけじゃないんだから心得てる。


箱の左上の丸いのをくり抜いて飾ります

俺の辞書に「ベタ」の2文字はない…と言いたいところだけど、ね、皆さんよくご存知の通り、俺、どういうわけだか阪神ファンなんだよね。阪神の選手のカード目当てにほぼ毎日、プロ野球チップス買ってるし。で、また自慢ネタになるけど、これを昨日、うちの奥さんが買ってきてくれた。

「これ買って帰ったら喜ぶだろうな」という奥さんの心意気が嬉しかった。

美味しかった。

マルテが好きだ。

何だ?この文章…。


DrはドラえもんのDrか

先日、我が片腕にして友人のDr.Fと会い、酒を呑んだ。

色々と話をしているうちに、以前、Drから貰ったポータブルCDプレイヤーが壊れてしまったことを思い出して、「申し訳ない。壊れてしもた…」と言ったところ、間髪入れず、「そ。じゃ、次のん贈るよ」という耳を疑う返事が返ってきて、それから僅か3日後、これが届いた。

今となってはめちゃくちゃ貴重なPanasonic製。それも美品で、な、な、なんと、リモコンが生きている!!

以前貰ったAIWAの青いのが壊れてからというもの、通勤の際には自分の鼻歌を聴きながら歩いていたのだが、これで一気に通勤が楽しくなる。足取りが軽くなる。

有難い。有難過ぎて頭が上がらん。飲み代も奢ってもらっちゃったし…。とか何とか言いながら、新たな仕事の依頼をした(笑)


Amazon〜¥1で買える名盤〜

また新しいコーナーを立ち上げることにした。内容はタイトルの通り、Amazonで¥1で買える名盤を紹介していくというものである。このコーナーを通じて、ロック音楽をもっと身近に感じてもらって、好きになってもらえたら嬉しい。では、始めると致しましょう。


記念すべき第一回目は、英国のバンド「エコーベリー」が1995年に発表した2ndアルバム『ON』である。

ブリットポップ・ムーブメントの最盛期に発表されて、全英5位に輝いた名盤。あの頃、イギリスから良いバンドがいっぱい出てきたけど、一番好きなのがオアシスで、次に好きなのがエコーベリーだった。

捨て曲なし。キャッチーでパンチのあるメロディーが次から次へ絶え間なく飛び出してくる。スカッと突き抜けるように嬉しくなる曲もあれば、「さすがはUK!」と言いたくなる、美しい、切ない曲もあって、その両方が非常にバランス良く並んでいる。音も広がりのある素直なバンドサウンドで気持ち良い。元気が出る。

そして、エコーベリーといえば何と言ってもソニア。ソニア・オーロラ・マダン。俺にとって、一番好きな女性ソングライターがクリスティン・マクヴィーなら、一番好きな女性ヴォーカリストはソニアである。

インド系イギリス人で、小柄ながらキックボクサーだったという経歴の持ち主。飼っていた犬に「モリッシー」と名付けるほどのスミスファン。

独特な、良く伸びる声。包み込むように背中を押してくれる声。昔、「この人、歌ってる時ずっと笑顔なんだろうな」と思っていて、映像を見てみたら本当にずっと笑顔で驚いた覚えがある。感情が表情に、表情が声に完璧に直結しているという、いそうでいないタイプのヴォーカリストだと思う。

曲が良い。音が良い。歌が良い。三拍子揃った名盤であるにもかかわらず¥1である。買って絶対に損はしない。是非、聴いてみて頂きたい。


猛烈な雨に言葉が炙り出されてゆく
煙草を持つ手が震え膝が笑う
何か他の事を考えねばならない
誰か別の人を演じねばならない

誰のせいでもないが
誰かのせいにしたい

忍び寄る約束の時間に
祈りの真似事を嗤い
黒い格子柄の傘
色鮮やかな子供の列に呑まれ
流されてゆく

誰のせいでもないが
誰かのせいにしたい

辿り着くように迷い込み
迷い込むように招かれる
黒い蝶
出入口を塞がれた
白い箱の片隅に転がる

「その黒いのは何だ?」
不意に投げられた
見知らぬ老人の無神経
蝶を恥じ入らせ
焚きつけられた男
一心不乱に踊り
身体を残したまま
魂を解き放つ

誰のせいでもないが
誰かのせいにしたい

猛烈な雨に言葉が炙り出されてゆく
煙草を持つ手が震え膝が笑う
「美しい羽根を泣かせてはいけない」
巧妙に濡れ衣を着せておいて
「誰にも期待するな」と呟いた

誰のせいでもないが
誰かのせいにしたい


puzzle

今、詩を書いている。と言っても、後でメロディーを付けて曲にしようとか企んでいるわけじゃなくて、ただ詩を書いている。

キッカケは一昨日の大雨。俺、毎日歩いて通勤してるんだけど、それはそれは恐ろしいゾッとするような雨で、雨に意識を向けてると、情けない話、足がすくんで職場に辿り着ける気がしなかったから、何か別のことを考えながら歩こうと思って、頭の中で詩を練り始めた。

やり始めてみると、これが結構ハマる。雨が止んだとて関係ない。抜けられなくなった。頭の中を言葉がずっと回転してて、何か別のことをしている時も、頭の片隅ではずっと何か良い言葉がないか探している自分がいる。

完成したらここで発表するつもりだけど、きっとなんのこっちゃさっぱりわからんだろうと思う。俺自身、何を言わんとしてるのかはっきりとはわからんのだから。でも、不思議なことに俺の中には、「これは違うな」とか「これしかないな」というのが事細かにある。たぶん、何を言わんとしてるのかという「意味」は、言葉の選び方や並べ方が俺にとってベストな形ではまった時に全体像として浮かび上がってくるものなんだろうと思う。

はてさて、どんなものに仕上がりましょうか。乞うご期待!って、あ、いや、あんまり期待されても困る(笑)


蜥蜴と蝶

バンドやってた時、観るに耐えず聴くに耐えない3人組ゴミバンドを観たことがある。揃いも揃って浮浪者のような風貌。ヴォーカルはステージに上がるやゲロを吐き、絶叫しているだけ。バックの演奏もただひたすらに喧しいだけで下手クソ。グルーヴもへったくれもなかった。が、俺のバンドを含めて数々のバンドが解散し消滅していく中、そのバンドだけが評価されて生き残った。俺は一度、音楽を諦めたことがあるのだが、諦めるか諦めないかというタイミングで手に取った雑誌「ぴあ」に「今、最も熱い関西のバンド」という特集が組まれていて、その中にそのゴミバンドの名前を見つけた時は、怒りを通り越して哀しみでいっぱいになった。心から「もうどうでもいい」と思った。

先日、ゴミシンガーを観た。ソロで活動を再開して以降、数え切れないほどゴミを観てきたが、バンド時代にあのバンドを観た時のように耐えられなくなって店を飛び出したのは初めてのこと。歌唱力ゼロ。ギターを中心とした音は総じて耳障りでしかなく、オリジナル曲はメロディー、歌詞ともに頭が悪過ぎて友達のいない中学生が女子にモテたいが為に書いたかのようなクオリティ。カバー曲のチョイスに於いては、俺よりひとまわり上だという年齢を無様な角度で晒すとともに絶望的なセンスの無さを発揮。さらに、見た目が鮮度の悪い鮭の皮みたいで気持ち悪くて生理的に受け付けず、アクションは盛りがついて気の狂ったトカゲだった。顔に「俺はカッコいいを通り越して美しい」と書いてある。気持ち悪い。こんな奴にくれてやる拍手はない。耐えかねて店を飛び出すと外にはすでに二人の避難者がおり、俺の後にも女の人が一人悲壮な表情を浮かべて避難してきた。そして、4人で店の入口付近をウロウロウロウロして、ゴミトカゲが歌い終わるのを待っていた。「これだけ酷いんだから、あいつはある種の出禁を食らうに違いない。二度とこの店に呼ばれることはないだろう」と思っていたのだがさにあらず。この日の演者の中で最も店主のお気に召したらしいのはまさかの…。終演後、目にしたネット上に評価の違いが滲み出ていた。思い出したのはあの時の「ぴあ」。個人的に店主の感性を信頼していたこともあり、込み上げてくる怒りの全てが流れるように哀しみに変わった。

昨日、仕事に行こうと黒い傘を差して家を出た。道路沿いに登校する小学生の行列があり、色とりどりの傘、長靴、ランドセルに紛れて歩いた。職場に到着すると、ブレーカーを落としてあり、手動でしか開かない自動ドアと自動ドアの間の風除室に黒い大きな蝶が迷い込んでバタバタしていた。老人が「あの黒いの何や?」と無愛想に言ってきたので語気強く「蝶ですよ!」と答えた。

「何をしとんねん。こんなとこおったらアカン。頼むからどっか飛んでけ」ドアを開けて、持っていたバインダーであおいで逃してやった。


海賊ライチrecordsより

怜士、11ヶ月振りとなる公演が決定。

4月に予定されていたものの新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて延期となっていた伊丹DABADAでの公演が、予定されていた顔触れそのままに9月13日(日)、開催される事となった。


和田怜士

toma que toma que toma!

バニーマツモロ

吉田ふくたろう

ハーミットニシヤマ


「セットリストの半分は新曲が占める事になると思う。当然、捨て曲なんて無い。意味ある選曲。意味ある流れ。間違いなく完璧なライブになる。俺が全部頂く。是非観に来てくれ」と怜士。

詳細は随時発表。震えて待て。


凄い声

ついさっき偶然見つけた映像。

バラードでこのギターのやかましさはおかしいだろう。耳障りなノイズ。やかましいったらありゃしない。嫌がらせか?でも、それをものともせず突き抜けてくるリアムの声!これは一体何?

凄い!凄過ぎる!!