一人酒の楽しみ方2

狭い店内。座敷を占めていたオッサン連中が帰って、客は私と、くたびれた若い兄ちゃんと、そのくたびれた若い兄ちゃんのごっついごっつい綺麗な彼女がカウンターに残るのみとなった。 ボクシングで言うところの「ジャブ」的にじわじわ効...

一人酒の楽しみ方

扉がガタガタと開いて、いかにも真面目そうな、センター分けの、くたびれた感じの、私より5つほど年下かと思われる兄ちゃんが入ってきた。 マスターが「お二人で?」と言ったので、私は、くたびれた兄ちゃんの後に入ってくる人間はたぶ...

死体遊戯

あの男は、来る日も来る日も嫌味な言葉を浴びせかけている。あの女は、完無視をきめ込んで、目さえ合わせようとしない。 端から見ていると面白い。 あの男が嫌味な言葉を浴びせかけているのも、あの女が完無視をきめ込んでいるのも、物...