GS最強の華

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最後のGS。GSブームの終焉を象徴するバンドと言えば、「失神」で有名なジ・オックス。写真はそのジ・オックスでオルガンとボーカルを担当(メイン・ボーカルは真木ひでと)していた、「愛ちゃん」こと、赤松愛である。愛ちゃんがステージ上で失神することによって、ファンの女の子もバタバタと失神、倒れて、担架で運ばれていく。GS好きの私の中で、ザ・カーナビーツのアイ高野が才能面に於けるアイドルだとすると、ジ・オックスの赤松愛はルックスとイメージ面に於けるアイドルなのである。

見よ!このルックス。世のイモ臭い男どもに「オカマ野郎」呼ばわりされていたのも頷ける可憐さ。このルックスで大きな白いチューリップハットをかぶって、襟にフリフリの付いたカラフルな服を着て、白いピチッとしたパンツを60年代丸出しの黒いロングブーツにインして履いて、ステージの中央に立ち、白いオルガンを弾かれた日にゃ、そりゃ女の子も夢中になるわという話である。

失神者が続出するオックスのステージは社会問題になり、やがて、多くのライブ会場がオックスを出入り禁止にした。その後、69年に愛ちゃんが脱退したことによってオックスは解散したのだが、愛ちゃんの場合、脱退の形がフツーじゃなかった。ある日突然失踪したのである。そして、失踪(脱退)後、愛ちゃんは「ジョンレノンに弟子入りする」と言って渡英し、オノヨーコのツテでビートルズのアップル社に入社。アップル社で何をしていたのかというと、ただブラブラしていたらしいのである。

どうだ。最高だろう。GS、最高だろう。愛ちゃんみたいな奴を輩出するあたり、やはり並みのブームではなかったのだ。

赤松愛ー今後ともお見知り置きを。


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