人の上に立つ人へ

頭の悪い奴に限って難しい言葉を使いたがる。
前後の脈絡なく、突然難しい言葉を挟むというのは、笑いの世界の手法であって、笑いをとりたいのならまだしも、社会的な場で、神妙な顔をして言う種類のものではない。

特に、人の上に立つ人間は何よりもまず、言葉の使い方を覚えて欲しい。下の人間は、基本的に上には逆らわない。逆らえない。犬みたいなもんだ。その犬みたいなもんを人間にして、そこからさらに「戦力」へと成長させるのはひとえに、上に立つ人間の腕、言葉にかかっている。

いい歳をして、言葉の使い方を知らないから皮肉っぽい物言いになる。そうして、嫌われる。言葉というものには、元々棘があるんだということをわかっていないから、そんなことになる。

言葉というのは、知性の表れだ。知性というのは、優しさの表れだ。だから、言葉を知らないというのは、優しさを知らないということの表れだ。

本を読むもよし、落語や漫才を熱心に聴くもよし、日常的な会話から多くを学ぼうとする姿勢を持つもよし。とにかく、人の上に立つ人間は義務として、責任として、言葉の使い方をまず学んで欲しい。

下の人間をむやみやたらに傷つけるな。抵抗できない人間をむやみやたらに傷つけるな。え?悪気はない?それが一番凶悪だ。

人の上に立つ人よ、もうちょい言葉を学んでくれ。下の人間をあんまりナメちゃいけないよ。


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