詩「雨の日の静かな焦燥」

窓を開け放ち、雨の音に耳を澄ませながら裏庭を眺めている。

裏庭の向こう側に、傘を差して散歩をする人の姿がチラホラして羨む。

昨夜三箱あった煙草が残り一箱となっている。

今さら何をどうしたところで時計の針が止まるというものではない。

緊張と恐怖。灰皿に刻一刻。

先程から雨の音が「ジタバタ」と聞こえるが気のせいではない。

縮む寿命が明日に届かぬ手を伸ばす。


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