IKKEI’S

私のヴィジョン。

頭の中に「現状維持」の看板がある。でも、な〜んかおかしいぞ…と思っていた。もっと近くからよく見てみようと思って、手を伸ばしたら、看板がクルッと回転して、裏に「と、見せかけて攻め」と書いてあった。

「アホかっ!」叫んだ瞬間、背後に人の気配がして振り返ると、私の中の電信柱の陰から私の中の平松邦夫がサングラス越しにこちらをじっとみつめていた。

シバき倒そうと思い、周囲にバールのようなものが落ちていないか探してみたところ、生憎周囲にはバールのようなものしか落ちておらず、素手で殴りかかったら、邦夫の後ろに邦夫がおり、その邦夫の後ろに邦夫がおり、私の中の地平線の果てまで邦夫、邦夫、邦夫。急ぎ、私の中の日本野鳥の会に連絡して、鳩山邦夫の数を数えてみてもらったところ、「5万匹いることにしてください」と言う。
「5万」という数にピンときた私は直ちに私の中のチャック・ウィルソン5万匹に援軍を要請。今、チャック5万匹と邦夫5万匹が、私の中の長江を挟んで対峙している。

「私の強さは私自身が恐れるほど強いということの弱さは強い」とチャック5万匹が豪語する一方で、城之内邦夫5万匹は「あの外人も私の前では外人だ」と言って一歩も引かない。ところが私は、この戦争に興味がない。私には一切関係のないことなので、興味を抱けない。だいたい私は、戦争に対して常に断固たる反対の姿勢を貫いてきたと言っても過言。
「アカンやんか!」叫んだ私は、デューク更家という奇怪な歩き方をする気持ちの悪い虫を連れて、散歩に出掛けることにした。そして、僅か5歩で「疲れた」と漏らしたデュークをブチ殺したら、どこからともなく4万9999匹のデューク・エリントンが現れて私を包囲したようなしなかったような。「邪魔やからどいて」と言ったら、「あ、すいません」と言って素直に道を開けてくれたから嬉しくて舌打ちが止まらなかった―食は万里を超える。

このへんで許してください。


1件のコメント

  1. 相変わらず、不思議だよね。
    私も不安定な妄想に打ちのめされ、頭で戦ってもまた新たな敵が現れ。収集付かずムダな労働を必要とし、日々怯える生き方を辞めにしました。
    私も戦争なんて、意味の無いムダな行為自体、反対だ。自分が自分の妄想に戦いこれを、興味深くすれば疲れる。興味が無いムダな行為と解る。
    愉しげで不思議な虫と散歩なんて、一人だったら私も試しに、新種の生き物たちと散歩します。

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