忘却の砂

定かではないが、ひょっとしたら私は、何かを忘れよう忘れようとしているのかもしれない。
何かを掴もうとしているのではなく、何かを手放そう、忘れようとしているのかもしれない。

穴を掘って、そこに忘れたい何かを放り込んで、その上からせっせと砂を投げ入れている―この砂の量が、昨今、私がここに書き込んでいる言葉の数に同じ。


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