バンドをやってた頃から、ずっと音楽で表現してみたいと思っていた言葉がある。もし今、ギターと丸一日自由な時間がもらえたら、もし今、若かりし日のストーンズみたいに、そのへんの一室にぶち込まれて「曲を書け!」と言われたら、俺は間違いなくその言葉についての曲を書くと思う。
「金」である。「金をくれ!」である。「金、金、金、早い話が金だろう」であって、「同情するなら金正日」である。
ビートルズの2ndの最後に「MONEY」という曲が入っているが、これはレノンが「金をくれ!あほんだらあああ〜!!」と叫び倒している、カヴァー曲とはいえ完全にオリジナルバージョンを凌駕している名曲であって、発表から40年以上経っておるにも関わらず、2009年の現在においても金くれソングの最高峰かと思われる。俺はこの「MONEY」を越える勢いの曲を書きたいと、もう随分前から思っている。何となく頭に浮かんでるのは、コードは一つしか使わず、リズムは大魔人がズシンズシン迫ってくるかのごとくで、詞は「金くれ!」的ワンフレーズの連呼、にも関わらず曲全体を覆うカラーはいたって悲哀。ってな感じである。
世にラヴソングが氾濫しておるのは恋愛というものが人生に深く深く関わっておるからに他ならず、じゃあそれは「金」にも同じことが言えるはずで、前述の「MONEY」のごとき曲を今、日本語で、いまだかつて誰も聴いたことのない独特なトーンで響かせることが出来れば、「待ってました!」とばかりに数多くの人に共感、支持してもらえるはずなのである。みんな、金には泣かされてきたろうし。
まあ、待っていてもらいたい。俺がやる。金を殺ってやる。
金を殺る
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