1970年代の出来事。
ストーンズが筆舌し難くカッコ良かった時(今のストーンズも筆舌し難くカッコ良いけど)の出来事。
ミックがスタジオの扉を開けると、キースが床をのたうちまわっていたらしい。ドラッグのやり過ぎで。
幾度となく麻薬所持で逮捕されていたキースは法廷の場で、いよいよもってアカン立場に立たされた。裁判官の言葉いかんでは音楽界からの追放も予想されるところまで来ていた。実際、ほとんどの英国人、あろうことかストーンズのメンバーですら「さすがに今回はキース、アカンやろ」と思っていた。
盲目の小さな女の子から裁判官に「キースの音楽は私の生き甲斐です。投獄なんてしないでください。追放なんてしないでください」という手紙が届いた。
判決の日、裁判官はキースに言った。「この女の子の為にドラッグを止めなさい。そして、この女の子の為にコンサートをやりなさい。やると約束するならば、当法廷はお前を釈放する」
後日、キースはその女の子の為にコンサートをやった。
「あなたの娘さんが危篤です」キースに連絡があった。キースはストーンズでツアー中だった。キースは娘のいる病院には行かず、ストーンズでのライブを選んだ。
今、書斎でキースのソロ・アルバムを聴いている。タイトルは「トーク・イズ・チープ」。
翻訳すると、
「ガタガタ抜かすな」
キース
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