時間は金で買える。
金は時間で買える。
しかしながら時間も金も極めて高価。
時間を買ったら、翌日から一円単位の節約を余儀なくされるし、金を買ったら、翌日から時間に追われる日々が始まる。
「逃げ道はないものか」苦悩の挙げ句、酒を買う。と、時間を買う金がないことに気付く。
程なくして、金もなければ時間もない自分がやってきてドアをノックする。
「入ってますぅ」と答えるがダダすべる。
翌日、やむを得ず「自分」を質屋に持っていく。
「この状態じゃ、これで精一杯ですなあ。修理代はウチで持つんですし」と言われて、背に腹はかえられず不可解極まる安値で売る。
涙が出る。
涙が一銭にもならないことに気付くのにありえないくらい時間がかかる。
ここでまた無駄に時間を売ってしまっている自分がやってきてドアをノックする。
「あのぅ。先ほども申し上げたように入ってますぅ」と答えるがダダすべりの上塗りに終わる。
夢が遠退いていく。
新曲『詞』構想
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