無駄な音が一つもない。
『KID A』が聴こえだした瞬間から、今まで良いと思ってきた音楽の大半が退屈なものだとしか思えなくなってきた。今じゃ俺、『KID A』に収録されてる曲、全て歌えるし、「これは歌モンだ」と胸を張って言える。でも、同じ歌モンでも今まで聴いてきたものとは似ても似つかないもの凄い感触がこの『KID A』というアルバムにはある。だから「歴史的傑作」なんだろう。
突き詰めると数字の「0」という概念は本当はあり得ないのだそうだ。「0」は「無」を意味するのに、「0」と表現した時点でそれはもう「0」として立派に「有」で、「無」じゃねえだろうということなのだそうだ。
『KID A』は「0」を音楽として表現したものだと思う。「無」を表現したら、その表現したということが「有」だったみたいな感じ。
ありとあらゆるものの終わりでありながら、ありとあらゆるものの始まりでもある「0」な音楽『KID A』
今まで色んな音楽を聴いてきたからゆえに理解できた、今まで触れてきたものの中で一番凄い世界『KID A』
これが「ロック」というのなら、これも「ロック」というのなら、俺はやっぱりロックが好きだ。
少年0
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