今年の3月の終わりに「うつ病兼アルコール依存性」だと診断された。
大阪での生活は毎日が緊張の連続で、去年の4月25日にこのブログ上で発表した小説『堀井ヴァイブル』は、まさにそんな大阪での生活を表現したもので、俺としてはちょっとしたSOSのつもりだった。
『堀井ヴァイブル』の主人公は綱渡り師で、綱渡りをする際の恐怖心を両手に持ったビールを左右交互に口にすることでやりすごそうとする姿を描いたものだったが、あの姿はそっくりそのまま、大阪で暮らす俺の姿だった。
家庭でも、職場でも「間違えられない」という強迫観念があって、一歩でも踏み外すと奈落の底だという恐怖心があって、そんなこんなを忘れられるのは酒を呑んでいる間だけという毎日があって、そんな日々を綱渡り師の物語として表現したものだった。
あと、大阪での生活は「やらねばならないこと」だらけで、自分の内側から「やりたいことがあるのに!」という声がほぼ毎日、耳鳴りのように聞こえたが、聞こえないフリをしたり、やはり酒を呑んで誤魔化したりして、「しようがないじゃねえか..」と何度も何度も自分に言い聞かせていた。
明らかに酒の呑み方が変わってきていた。
そして今年3月の終わり、職場の同僚と飲み会があった翌朝、それまでずっと気になっていた不整脈がいよいよもってひどくなっていることに気付いて、冷や汗もひどかったし、仕事を休んで内科を受診した。結果は「確かに不整脈はあるものの微々たるものです。でもこれは今、あなたがリラックスした状態にあるからで、不安になったり、緊張したりするとまた全然違ってくるのかもしれません」というもので、確かに検査中は自分でもいつもの心臓のリズムの乱れ、ドクン!をあまり感じなかった。
病院を出ると、もの凄く納得のいかない自分がいて、そして何故かもの凄く気が滅入っていて、何かがおかしいと思っている自分がいて、脳神経科の病院を受診したら即、「うつ病です。あと、アルコール依存性でもあります」との診断が下って、診断書を作ってもらい、3ヶ月間、休職させてもらうことにした。
実録『インナーチャイルド』〈1〉
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