「インナーチャイルド」というのは心理学的には「真の自己」とも言うらしく、これに対して、社会的に上手く生きていく為の偽りの自分、仮面の自分を「共依存自己」と呼ぶらしい。
「共依存自己」は「公共の自己」とも呼ばれていて、これに重点を置いて生きていると、「プライベートな自己」とも呼ばれる「インナーチャイルド」は窒息する。でも、自分の本当の願望や欲求。やりたいこと、言いたいことを知っているのは「インナーチャイルド」の方でこれを窒息させていると、人間は本来、それがたとえ無意識下であってもこの「内なる子供」の存在を知っているだけに、ここに無理があって、ストレスがかかって、苦しくなる。
アルコール依存性の人間は、この「内なる子供」を束の間垣間見るために、束の間呼び覚ますためにアルコールに手を出すようになるのだそうだ。
そもそも、ACという言葉も「インナーチャイルド」という言葉も、アルコール依存性である人間の治療法を試行錯誤する中で生み出された言葉らしく、不幸中の幸い。とりあえずは俺、この辺の言葉にたどり着いた、巡り逢えた所まではツイてると思っている。
実録『インナーチャイルド』〈5〉
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