介護の仕事をしている時、特に夜勤の時なんかは、少しでも時間に余裕ができるとチョコレート等、甘い物を口にしていた。気付けば口にしているといった感じで、「これが『身体が欲する』ってことかあ」などと感嘆気味に実感したし、だから介護施設の介護士室にはいつも必ず甘いものが常備してあった。「食べてね」とか可愛らしく貼り紙がしてあって。
自分の表層意識みたいなものを経由せずして「欲する」のは何も身体だけに限った話ではないみたいだ。頭だって渇きや飢えを覚えると「欲する」らしい。
最近の俺はとにかくずっと本を読んでいる。結構分厚いものでも、買ってきたその日に読み終えて、深夜に目が覚めると、今度はまた別の本を読み始めている。あの時のチョコレートみたいに、頭が知識を欲しているのがよくわかる。そして、自分が今までいかに知識不足だったかということを思い知らされている。包丁や鍋といった道具はあるが肝心の食材が無いといった感じで、考える頭はあるが、良い答えを導き出すための材料、知識が全然足りないという感覚があって、こんなんで今までよく生きてこれたなと思う。
身体が欲したり、頭が欲したりするものは自分にとって本当に必要な物なんだろうと思う。摂取して悪いということは一切ないんだろうと思う。そして、それは俺が生きようとしているから、生きようとしていることが身体や頭に伝わっているからこそ、主人たる俺の表層意識みたいなものを半ば無視してまでも起こる身体や頭の欲求なんだと思う。
もっともっと知識が欲しい。
ギブ・ミー・チョコレート
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