この絵がまだ本当には完成していないことは前々からわかっていた。最終的にどこをどうすべきかもわかっていた。でも、俺にとって大事過ぎるくらい大事な絵だけに、なかなか決断を下せなかった。ひょっとしたら次の一手がこの絵を台無しにしてしまう可能性があったから。
ところが昨日、『ジャンヌダルク』を読んでいたら、ジャンヌがフランス王太子の耳元で囁いて(何を囁いたかの記述はない)、優柔不断な王太子の心を動かして、自分のことを心底信用させるというシーンがあって、それを今朝、突然思い出して、最終的な形までもっていくことを決心した。
まったくもって朝から寿命の縮む思いだった。たぶんちょっと縮んだ。でも、上手くいった。これが『恋のジャンヌダルク』、真の表情。
恋のジャンヌダルク〈真性〉
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