昔、友人の車で夜のドライブを楽しんでいた時のこと。10人くらいから成る暴走族に前後左右を包囲されたことがある。何を言ってるのかはさっぱりわからなかったが、左右の族は我々に向かってヘラヘラと笑いながら罵声を浴びせかけており、前方の族は速度をギリギリ限界まで落として蛇行運転、我々の邪魔をした。俺が友人に「なんでこれを轢いたらアカンのかな」と言うと、友人は怒りに震える声で「そやな」と言った。
一方、一つ屋根の下では、ある友人がグーで壁に穴を開け、俺は頭でテーブルを叩き割っていた。
あの夜、友人が怒り心頭、族どもをビビらせるべく急にハンドルを切って、ガードレールや電柱に突撃しなくて本当に良かったと思う。
やり返す術を持たぬ怒りが沸点に達すると人は、ただ相手に自分の意思を伝えたいがために自虐的行為に及ぶことがある。
続・手錠足枷料理上手
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