〈起〉介護施設で働く為に資格が必要で学校に通った。4ヶ月間、一緒に勉強をした人たちの中に70代のおばあさんがいて、他の誰よりもイキイキとしていた。
〈承〉老人施設で働く中で、自分の中の老人観が大きく変わった。重度の認知症の人を、「人」と呼べるのかどうかについて、めちゃくちゃ考えた。介護職の人間がこんな疑問を抱くこと自体間違いなのはわかっていたが、考えずにはおれなかった。そして俺が最終的に出した答えは残念ながら「人とは呼べない」だった。
〈転〉人が何かを始めるのに「遅すぎる」なんてことはないと思う。どの地点をもって「遅すぎる」などと言えるのかわからないくらいに人生は短いし、人は人でなくなってしまった後もなお、生き長らえてしまう場合がある。
〈結〉過去があるから現在がある。でも、現在がなくて過去だけがあっても未来はない。ある意味、過去なんてその程度のものだ。縛られたければ縛ってもらえばいい。亀甲縛り。ギッチギチに縛ってくれるでしょう。でも、縛られたくなければ「いりません」ってハッキリ言やあいい。無理に縛ろうとはしてこないでしょう。
起承転結で何かを綴る
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