心療科の病院、良い病院は一握りだと、ある本に書いてあった。
今日、行った病院は最悪だった。初診をした看護婦は威圧的で、俺の言葉を遮って「いや、そうじゃなくて」と口を挟むし、院長は俺と一切目を合わせようとせず、ずっと机、もしくは壁を見つめていて、薬の名前を口元でボソボソボソボソ呟いていて、たまに俺の目を見る時には上目線の流し目だった。
「アカン」と思った。特にあの院長に至っては、どう考えたって駄目だろう。人間的に駄目だろう。病院長、患者の関係性を抜きにしても駄目だろう。
そして、こともあろうか俺はこの病院の待合室で、これまで高級な酒をチョビチョビ呑む感じで読んできた『ジャンヌダルク』を読み終えてしまった。ついにジャンヌが火炙りにされた。
火炙りにされながらジャンヌは叫ぶ。「私に十字架を見せて!十字架を!」
「胸が締め付けられる感じ」ってこういう感じかと思った。そして、町田康がよく著書の中で言う「やれんよ..」というのはこういう事かと思った。
流し目と火炙り
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