大阪在住のうたうたい&絵描き&詩人 和田一憩(わだいっけい)のブログです。最新情報も随時配信していますので要チェック!!です。 携帯サイトはコチラ

浮気は匂いでバレることが多いらしいし、酒を断たねばならん人が外でこっそり飲んできたかどうかを調べる際にもやはりこの「匂い」が一番の証拠になるんだから、匂いというのは本当に恐ろしいものだなと思う。

そういえば昔、中3の頃、同じクラスに俺に迫る勢いでビートルズを好きな奴がいて、放課後、俺はよく彼の家に遊びに行っていたのだが、彼には妙なこだわりがあった。「俺はビートルズのCDは輸入盤しか買わない」と言うのである。輸入盤には対訳も、ライナーも、帯も付いていない。その代わり国内盤に比べるとちょっと安い。ってことは彼は貧乏なのか?というと全然そんなことはない。俺は築何年だか判然としない長屋に住んでいたが、彼は建って間もない、木の匂いのする、綺麗な一軒家に住んでいて、レーザーディスクも持っていた。

じゃ、何故あえて輸入盤なのか?考えても考えてもわからないので、単刀直入に聞いてみた。「なんで?」彼は答えた。「だって封開けた瞬間、イギリスの匂いするやん」

「負けた」と思った。

居場所がない。

〈1〉地面に幅10cmの線を引いて、この上を歩けと言われた場合にはこれ余裕なんだけど、この線がもし断崖絶壁に掛けられた橋だとしたら、それでもあなたは余裕だと言えるだろうか。

〈2〉同点で迎えた9回裏。ツーアウト満塁のピンチ。カウントはノーストライク、スリーボール。バッターに次の球を打つ気がないことは彼がバッターボックスをはみ出る勢いでホームベースから遠ざかったことからも知れるが、で、あなたはこの状況下、ちゃんとキャッチャーが要求しているド真ん中にボールを投げられると断言できるだろうか。

あなたはあなたの部下にプレッシャーばかり与えていませんか?酷なシチュエーションを用意しては「さあ、やってみろ」とばかりに腕組みをして、部下を試してばかりいませんか?そんなやり方じゃあなたの部下は「できるものもできない...」と呟いては酒を飲んでばかりいるアル中になってしまいますよ。

もし彼が退職願いを出したら、その時はあなた、本当に用心してくださいね。刺されますよ。

暗闇に足音。

「結構長いこと歩いてるけど、俺は本当に出口...っていうか、来た方向を背にして真っ直ぐ歩いて来れてるんだろか。途中、何度かリュックを枕代わりにして寝たけど、もし寝て起きるたびに身体の向きが変わってたとしたら、俺は永遠にここから出られないじゃないか。ってあれ?自信がなくなってきたぞ。確かに出口はこっちのはずなんだけど...あれ?違う?違うか?違うかもしれないな。ど、どうしよう...。ま、百歩譲って、永遠にここから出られないってパターンならまだいい。笑えなくもないし、笑えなくもないんだから許せなくもないような気がしないでもない。自分自身をね。ただ、最悪なのはもうひとつのパターン。光らしきものが見えて、見えた気がして、「出口だあ!」と叫んで飛び出したら振り出しに戻ってた...って場合。これは最悪だ。本当に最悪だ。笑うに笑えないし、笑うに笑えないんだから許すに許せないような気がしないでもない。自分自身をね。って、ところでそこの君、この「自分自身をね」ってフレーズ、かなり面白いと思わない?繰り返せば繰り返すほどに面白いよね。相当面白いよ。え?やっぱり君もそう思う?これがいわゆる「鉄板」っちゅうやっちゃね。じゃ、今後はジャンジャン売り出していかんとイカンねえ!自分自身をね...」

暗闇に足音。そして涙。

太陽の如くに燦々として全てを優しく包み込んでやれるような天才ではもちろんないし、自分に降りかかってくるマイナスな言葉やその他事柄を肩の力を抜いて上手く右から左へ受け流す技術があるわけでもないし、懍として「かかってこい」的に振る舞う為には必要不可欠な親心的なものを持ちあわせているわけでもない。

包めず、受け流せず、立ち向かえず。そんな人間がいくら仕事とは言え、あの「混沌の群れ」相手に笑顔でいられるはずがない。

で、俺はどうすりゃ良いんだろう。

子供の頃によく「『これだけは誰にも負けない!』みたいなものを見つけなさい」って言われた。で、俺は見つけた。が、それがこれっぽっちも金にならない。

これしかできないし、これでしか勝てる気がしないのに、俺はこれ以外のことを負けるのを承知の上でやって、負けを認め続けるということを生業として生きていかねばならんのか?

地獄だ。

ニルヴァーナのアルバムは日本盤を買う必要がない。対訳なんていらないだろう。

カートは「助けてくれ!」としか言ってないんだから。

「社員教育」って面白い。

いい歳をした大人が、いい歳をしてまた教育されている。

教育しないとみんな、てんでバラバラに、好き勝手に動くという読みからだろう。

なにが大人だ。

ここに文章を寄せるたび、ほんの少しだけ明日が遠退いたような気がして、ほんの少しだけ気が楽になる。とはいえ効き目はほんの一瞬。それは煙草一本分の安堵感に似ていて、そういった意味で俺は今、完全に「チェーンスモーカー」と化してしまっている。ここに文章を寄せていないと落ち着かない。本当に落ち着かない。愛煙家の方々には漏れなくわかってもらえるはずのこの感覚。

明日を少しでも遠ざけたいというこの気持ちは同時に、頭の中に言葉の異常増殖という状況をも生んでしまっていて、ここ数日間、絶えず頭が重い。

吐いても吐いても吐ききれない言葉。文、文、文。頭の中を蠢いたり、頭の周りを飛び交ったりしている。

俺の言葉は空気に触れると駄目になる。

頭の中の言葉を一切空気に触れさせることなく、頭の中にある状態のまま誰かに伝えようとした場合に、俺には音楽や絵や文章という手段しか無いように思えて、紆余曲折、今の俺がある。

あくまで自分の言葉を自分の納得のいく形で伝える為の手段。だからある意味、俺にとって「芸術」なるものはちっとも崇高なもんじゃない。

もし崇高だと思っていたら、俺はもっと芸術を勉強しただろうし、もっと「芸術」という言葉自体を口にする人間になっていたと思う。

コメントありがとうございます。

「アリバイ会社」って何ですか?ただのペンネームですか?

失礼ながら読者の捉え方によっては俺の素行が疑われかねないので、簡単な自己紹介をよろしくお願いします。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109

プロフィール

いっけい

ビートルズ好きの両親の元、ビートルズを子守唄に育ち物心が付く前から音楽に慣れ親しむ。
学生時代からいくつかのバンドを結成し関西を中心にライブに明け暮れる。
現在はソロでの音楽活動に加えイラストも手掛けるマルチアーティストとして活動の幅を広げている。

いっけいの楽曲が聴ける!! MySpaceはこちら

2015年10月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31